内藤篤

猥褻か? 芸術か? どころの騒ぎじゃない!! チャタレイ夫人、悪徳の栄え、愛のコリーダ…、昭和の先人たちが挑んだ芸術論としての猥褻論争も今は昔。ネット社会化により混迷するワイセツ規制は、いまや「ブツ」から人々の「思考」そのものへと、その権域の拡大を試みる。海外配信から、準児童ポルノ、非実在青少年、JKリフレまで…。「ヘア」解禁が話題となっていた1994年に刊行された旧版を、大幅な加筆と註釈によりメタ的にリノベーション。弁護士であり名画座館主でもある著者が、豊富な判例をもとに実証的に描き出す。もはや現代は「見えた」か「見えない」かではない、「見られて」いるのだ!!